女性も働きやすい環境を目指して
オンラインで続く市原市のコミュニティづくり

CASE 2

千葉県市原市は、東京湾に面した京葉工業地域に属します。県内でも工場やプラントの多いこの地域では技術者の需要が高く、また県庁所在地である千葉市や東京都心にも近いことから、ベッドタウンとしての側面も有しています。

こうした特徴を持つ市原市では、特に若い世代の女性が市外へ移り住む傾向にあることなどから、女性も働きやすい環境づくりを課題としていました。
さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、非対面化などの新たな生活・ビジネススタイルへと転換していっている現在。

働く場所や時間を問わず仕事ができる「クラウドソーシング」の普及を通して、「女性も働きやすい持続可能な地域コミュニティをつくる」ことを目標に掲げ、今年度で2期目となる「市原市新しい働き方セミナー」の事業がスタートしました。

フルオンラインで、人と繋がる場をつくる

昨年度に引き続き、講座はすべてZoomによるオンラインで実施されました。 近隣では昨年度の講座運営にも携わった千葉県南房総市から、遠くでは福岡県からと、全国各地でフリーランスとして活躍する講師を招いて講座を行います。

一方、講座の進行および受講生のサポートを務める地域ディレクターとチューターは、昨年度の受講生が担当し、地域で自走するコミュニティづくりも意識されました。

開催概要

  • きっかけセミナー
    <日時>2022年7月15日(金)10:00~12:00
    オンラインでの開催
  • 実践セミナー【初級】
    <日時>
    Day1:9月14日(水)10:00~12:00
    「スクットをはじめよう/Lancersで仕事を探してみよう」
    Day2:9月28日(水)10:00~12:00
    「プロフィールの書き方を学ぶ/自分に合うクライアントかどうか判断する方法を知ろう」
    Day3:10月12日(水)10:00~12:00
    「Webライター/Webライティングの基本ルール」
    Day4:10月26日(水)10:00~12:00
    「プロジェクトの受注・発注方法を知ろう/報酬の受け取り方を知ろう/初級講座卒業式」
  • 実践セミナー【中級】
    <日時>
    Day1:11月9日(水)10:00~12:00
    「記事作成の流れを知ろう/画像の選び方と著作権等の知識」
    Day2:11月24日(木)10:00~12:00
    「画像の選び方と著作権等の知識/読んでもらえる文章の書き方/Webでクリックされやすいタイトルをつけるコツ」
    Day3:12月7日(水)10:00~12:00
    「『読者目線』を取り戻そう/『クライアント目線』を手に入れよう」
    Day4:12月21日(水)10:00~12:00
    「記事を仕上げる力を身に着けよう/目標を立ててみよう/中級講座卒業式」

    講座前には、各種登録のアシストを行う「プレもや会」を現地で開催。
    さらに、講座の間には「もやもや解消会(通称・もや会)」を実施しました。
  • ファシリテーター&講師
    きっかけセミナー:
    篠原智美(現場統括/ランサーズ株式会社)
    中村美紀(プロジェクトリーダー/ランサーズ株式会社)
    本吉ふみか(地域ディレクター)

    初級Day1、中級Day4:三森望(スクット認定講師/フリーライター)
    初級Day2:長濱祐作(スクット認定講師/フリーライター)
    初級Day3、中級Day1、中級Day3:桂浩一(スクット認定講師/フリーライター)
    初級Day4、中級Day2:フジイミツコ(スクット認定講師/フリーライター&カメラマン)
    全体:吉田(地域チューター)
  • 会場:Zoom+現地開催@市原市市民会館[会議室1・2]
  • 主催:市原市、ランサーズ株式会社

初級講座

初級講座では、Lancersのシステムや使い方、そもそも「クラウドソーシング」とは何か、どんな人物像が求められるのか、といった、「新しい働き方」を実践するための基礎知識を学びます。

Zoomでの開催ということもあり、最初のうちは緊張と戸惑いを覗かせていた受講生。
しかし、講師陣の朗らかな雰囲気のおかげで少しずつ緊張もほぐれたのか、穏やかな空気になっていきました。

Lancers上でタスクに挑戦したり、プロフィールを書いたりと、講座を通して実際に仕事を体験をしていくなかで、特に素晴らしかったのが受講生の学ぶ姿勢です。
分からないことがあれば、講師・ディレクターたちに質問するのはもちろんのこと、受講生同士でも質問、相談をしあって講座を進めていきました。

パソコンやZoomの操作が苦手だった受講生も、他の受講生からのフォローや自身での練習によって急成長を遂げ、その様子がまた他の受講生のやる気につながっていく、といった好循環も生まれて、良い雰囲気を保ったまま、多くの受講生が中級へと進みました。

中級講座

中級講座では受講生20人と共に、著作権や画像の処理方法、記事を書き上げたあとの見直し方など、より実践的なライティングスキルを学んでいきました。
レベルアップした講座内容に、受講生たちもこれまで以上に真剣になり、一言でも多くメモしようと聞き入っている様子が印象的でした。

中級課題は「市原市の魅力を発信する記事を書く」こと。ランサーズの運営する地方創生・移住情報サイトLOHAIに記事を掲載するために、実際に取材に赴き、写真を撮ったり話を聞いたりして記事を書き上げます。
最初の内は記事のテーマに悩んでいた受講生たちも、お互いに記事内容を相談し、時には受講生の記事テーマにアドバイスをしあい、楽しそうに課題を進めていました。

無事に迎えた中級Day4の講座修了式では「楽しかった」という声以外にも、「終わってしまうのが寂しい」「講師の方々が魅力的で最後まで楽しんでやり遂げられた」「今後もグループとして交流を続けていきたい」など、暖かなコメントに溢れ、和やかな雰囲気のなか講座を終えました。

もや会

各講座の間に行われていた「もやもや解消会(通称:もや会)」では、講座やLancersの仕事で困ったこと、分からなかったことを受講生同士で解決していました。

オンライン講座では、オフラインで実際に会って話すのとは異なった、独特な距離感や話しづらさが生まれがち。こうした戸惑いをできる限り少なくするためにも、講座よりも更に和やかに、ラフな雰囲気で進めるもや会は、受講生同士の交流の場でもあります。

会の最初に行う出欠確認や近況報告などで気軽に話せる場を設け、回を重ねるごとに受講生の笑顔が増えて行ったもや会。受講生がただ黙々と学ぶだけの場ではなく、プライベートな話も楽しんでできるような場になっていきました。
講座中に随所に見られた受講生同士の助け合いの姿勢は、このもや会で築かれた関係性があってこそのものだったように思えます。

最後のもや会は、講座中直接会えなかった受講生たちと交流を深めることを目的に、オフラインとオンラインのハイブリッド形式で開催しました。
始めはぎこちない雰囲気だったものの、話し始めればいつも通りの様子の受講生たち。近況報告では既にLancers上で何件か継続依頼をこなしているという嬉しい報告や、今後の活動目標を改めて聞かせてもらうことができました。

会場のあちらこちらで賑やかな話し声が聞こえる素敵な会となり、またこうして会える場をセッティングしようと盛り上がりました。

その他

講座外で特筆すべき活動としては、昨年度の「市原市新しい働き方セミナー」の受講生たちの間での交流が挙げられます。
昨年度の講座終了後から「moreもや会」と称して月に一度の近況報告と相談の場を設けていた元受講生たち。このコミュニティを「ICHIHARAISE(イチハライズ)」と命名し、「ゆるく、楽しく、支え合えるみんなの居場所」をコンセプトに、オフライン・オンライン問わず受講生同士の交流の場を設けています。
今後は今年度の受講生たちとの交流も増やしつつ、活動を続けていく予定です。

自分らしい働き方と、居場所づくりに向けて

今年度の「市原市新しい働き方セミナー」では、既に何度か触れましたが、やはり受講生同士が自然とお互いを頼り、時に相談し合う姿が印象深かったです。
講師やディレクターから何を言われるでもなしに自然と根差したこの素晴らしい習慣は、本事業で目指していた地域コミュニティの原型ともいえるでしょう。

ICHIHARAISEも結成され、また市内で町おこしなどの活動をされている方と受講生との交流も少しずつ増えてきている現在。
本セミナーの受講生たちが「新しい働き方」を実践しながら、自分の働きやすさや活動目標に向かってのびのびと活躍していくことを願う一方で、受講生たちの居場所となるコミュニティづくりも続けていきたいと思います。

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